賢い保障えらび
老後のくらし

老後の不安に備えるには?

老後生活費の柱となるのは、何といっても「公的年金」です。公的年金の制度改正が度重なることから将来が不安視されがちですが、たとえ支給水準が下がっても、一生涯もらえる公的年金は老後保障のベースとなるでしょう。

公的年金にプラスして、勤め先によっては企業年金ももらえます。いつまで、いくらもらえる内容となっているのかはそれぞれの制度によるので、チェックしておきましょう。 そして、これらの年金で月々の家計が回るのかどうか、老後生活の支出を見積もることで確認しておきます。おそらく、ゆとりをもってリタイアを迎えるためには、自己資金の準備も不可欠となるでしょう。

自己資金作りに最適の手段は何といっても「貯蓄」です。リタイア間近になって貯蓄を始めても間に合いません。子どもが社会人になり教育費がかからなくなる時期から、教育に回していた金額を老後資金準備に回すとよいでしょう。

高額保障よりも、家計とのバランスを。

「保障」の場合、ピンポイントで資金手当ができます。たとえば、医療保障なら医療費、介護保障なら介護費用といった具合です。医療費も介護費用も、老後不安の大きな要因ですが、医療費は健康保険制度が大部分をカバーします。健康保険の「高額療養費制度」も、70歳以上は大部分の人で自己負担限度額が低くなるので、過度の心配は無用です。介護費用も、まず公的介護保険で対応することを考えましょう。公的介護保険だけでは不足する金額が出るかもしれませんが、要介護状態になったら使わなくなる金額(旅行・レジャー費など)もあるでしょう。それらを介護費用に回すという考え方もできます。

心配すればキリがありませんが、「そうならない可能性」を考慮すれば保障ばかりを増やし、家計に負担をかけるわけにはいきません。たとえば、死亡保障を検討するなら、少ない掛金で高度障害になった場合の介護費用の足しにできたり、死亡時の葬儀代がまかなえるくらいのプランを選ぶのが適切だと言えるでしょう。

POINT

  • 1.老後資金は今後も「公的年金」が柱、「企業年金」の内容も要チェック
  • 2.医療費は「健康保険」、介護費用は「公的介護保険」で大部分がカバーできる
  • 3.教育費負担が終わったら老後のための貯蓄に回し、家計に負担をかけない程度の死亡保障を検討しよう